
まだ何者でもない。高円寺の居酒屋にたむろしているような夢を追う人です
ー上田さんって、普段はどんな風に自己紹介するんですか? グッドウォーキンの上田です。刺繍芸人です。って説明するんですけど。ときどきフリーターって言っちゃいますね。謙遜というか、ちょっとまだ照れるところがあって。 ーどうしてなのでしょう。 芸人としても、刺繍の職人としても、まだまだ途中だと思っているんです。どっちもやってるから、「アメトーーク!」に出られたりしているんだけれど、これからだぞ!という思いがあります。



アルバイトをしてなんとかスニーカー買ったりしていた頃の延長戦をやってる
ーモチーフのチョイスは、カルチャー好きな男の子らしいですよね。 やっぱりファッションがベースにあって、自分が見てきたスニーカーとかカルチャーネタとかを「おもしろいんじゃないかな」っていうシンプルな発想で刺繍にしたり、紙粘土でつくったりしています。説明したり、インスタでハッシュタグをつけたりもしないんですけど、みんながわかってくれるのがうれしいですよね。「あ、これはカートコバーンだ!」とか、「マイケルジョーダンだ!」って、伝わるから、みんな賢いな〜って。イメージする力はすごいですよね。 ー思春期にハマったものをいまだ追いかけている感覚ですか? まさに思春期を取り戻していく感覚ですね。アルバイトをしてなんとかスニーカー買ったりしていた頃の延長戦をやってるんですよ。今もそんなにお金はないんですけど。


サボらず、ハマり続けよう
ーこれから刺繍の他にやりたいことはありますか? もちろん芸人としてもっとテレビに出たいし、憧れていた人と仕事したいです。ヴィヴィアンウェストウッドとか、アンダーカバーのジョニオさんとかに会いたいですね。単純に自分が憧れてきた、一時代を築いてきた人たちに対するリスペクトがあります。 ーピュアな思いが変わらずにあるんですね。 バリバリありますよ。モテたいとか。 ーモテるんじゃないですか? いや、ぜんぜん。展示に会いに来てくれる人はいますけど、それがモテにつながるわけじゃないし、まあモテたいっていうか、楽しくやっていきたいですよね。

Text_Taiyo Nagashima